京都で創業九十余年

唯一無二の西京漬を求めて。

京都の伝統的な魚の調理法である「西京漬」
選り抜かれた魚に味噌の豊かな旨味が
じっくりとしみ込んで
まろやかな風味が創り出されます。
もともとは海から遠い京都でも
どうにか美味しく魚を食べようとした人々の
知恵で生まれましたが、
当社では西京漬をおいしい魚を
よりおいしくする加工品と位置づけ
味・品質・見た目すべてに優れた製品を目指し
材料や製法を研究し試行錯誤を重ねてきました。

京都やま六の
こだわり

オーダーメイドの
西京味噌を用いた伝統の味噌床

江戸時代から続く京都・老舗の㈱西京味噌に、
弊社向けに濾し方が細やかで滑らかな味噌を特注。「調合室」と名付けられた部屋の中で、特注の西京味噌に京都やま六独自の味付け・調合を加え練り上げ味噌床としています。ひとたび練り上げ作業を行えば室内には甘い米麹由来の香りが漂います。

職人が厳選した魚・やま六基準の
切り方を施した切身

魚は切身の切り手が幾つもの項目を目利きして厳選。
品質に加え商品化した際の見た目の美しさも重視し、魚種による魚体の形状や、厚みなどを巧みに見極め1切れ1切れ丁寧に切身にしています。具体的には、魚の皮を下にして手切りを行う珍しい方法を採用。
切身皮部の湾曲を無くし皿盛りの美しさを追求しています。

「本漬け」「二度漬け」

漬込みもまた、1切れ毎に手作業で行い、斑なく均一に味が浸透するように丁寧に味噌を纏わせます。そして一定の温度に保った「熟成庫」と呼んでいる部屋で、一昼夜ゆっくりと熟成させる「本漬け」を行っています。それにより切り身の内部まで味が浸透します。さらに包装前に味噌床を総取り換えする「二度漬け」という製法を採用。魚のドリップが溶け出し臭みが移った味噌床をふき取り、新しい味噌床をかざり味噌として施すことで、見た目が美しく、豊潤な西京味噌本来のおいしさが生きた西京漬に仕上がります。

京の白みそ
西京味噌の
特徴

味噌の種類

味噌は現在の法令である“みそ品質表示基準”で3分類され、米味噌、豆味噌、麦味噌と原材料により分類されています。地方性も豊かで、米味噌は本州・北海道・四国の各地(全体の80%を占める)で、豆味噌は中部東海地方で、麦味噌は九州地方で育まれてきました。
米味噌はさらに複数の地方性を持っていますが、西京味噌はその内の一つです。

西京味噌の原料・製法

多くの米味噌は、大豆と米の割合(麹歩合:10歩麹)が1:1で、塩分濃度は12%程。2~3ヵ月ほど熟成して仕上げますが、西京味噌は大豆と米の割合が1:2(麹歩合:20歩麹)で、塩分濃度は5%程。1~2週間ほどの短期間で製造されます。
大豆の素材そのものの味わいや色が残るので、大豆の良し悪しが仕上りに大きく影響します。麹菌の作用によって米のデンプンが糖化することで甘さを引き出し、保存性も向上させます。

京の食文化に息づく西京味噌

西京味噌はその甘さや白さゆえ、他の味噌とは異なる調理法が多く見られます。特に甘味ものに使用されることが特徴的で、みたらし団子(炙り餅)や正月に欠かせない花びら餅、松風と呼ばれる焼いた小麦生地に味噌を塗り芥子の実をまぶした菓子などが今も残っています。
これは砂糖などの糖が潤沢でなかった時代の甘味の摂り方のひとつだったと考えられています。

安心
安全への
取り組み

ISO JAB

京都やま六の西京漬は、
衛生管理された工場で製造しています。
食の安心・安全を担保するため、
以下を2006年5月に認証取得。

  • 国際標準規格 ISO22000:2005(食品安全マネジメント)(2020年にISO22000:2018に移行)

製造の
流れ

  1. 一、

    西京味噌床 調合

    株式会社 西京味噌 特注の西京白味噌に弊社独自の調合により調味料を加え練り上げます。

  2. 二、

    切り身

    食卓に並んだ際の美しさを考慮し、
    身の方より丁寧に包丁を入れていきます。

  3. 三、

    漬け込み

    一切一切に味噌を纏わせ、丁寧に漬け込みます。

  4. 四、

    熟成

    西京漬は、熟成させることで魚に味噌床の旨味が浸透し、魚の旨味が一層際立ちます。
    増菌を抑えながら熟成する必要があるため、味噌床の濃度と熟成温度、熟成時間のバランスが要です。
    『熟成庫』で、一昼夜ゆっくりと熟成させる「本漬け」を行っています。
    それにより、切り身の内部まで味が浸透します。

  5. 五、

    包装

    お魚の美しさとお味噌の香りを長時間維持するため、「二度漬け」製法を採用。
    トレーに並べたり、パックしたりする前に、熟成中に魚のドリップが加わった漬け込みに使用した味噌床を
    拭い、新しい味噌床で「飾り」をしています。見た目が美しく、豊潤な西京味噌本来のおいしさが生きた西京漬に仕上がります。

  6. 六、

    金属探知機・計量

    金属の異物混入を防ぐため、包装後に金属探知機に1パックずつ通し商品を確認しています。その後ウェイトチェッカーに乗せ、規格に不備がないか最終確認を行っています。